ノエル通信

ノエル通信
VOL.10

ノエル通信

Vol.10

みなさまのお役に立つ情報や楽しい話題をお届けしようと思います。ニュースレターの名前は「ノエル通信」です。どうしてノエル通信なんでしょうね。その不思議にも追々せまってみたいと思います。

診療内容

急に暑くなりました。院長が他誌に掲載した記事(一部改編)ですが、院内の皆様にもお届けしますので、熱中症予防にお役立てください!!

 

<熱中症に気を付けて>

 熱中症とは高温環境下で体内の水分や 塩分のバランスがくずれたり、体内の調整機能が破綻するなどして生じる症状の総称です。命に係わることもあり、毎年夏になるとニュースなどで問題になっていますが、最近では地球温暖化やヒートアイランド現象による気温の上昇、東日本大震災の原発事故後節電のため冷房を控えたりで、真夏ではなくても熱中症が発症しています。また、戸外での作業やスポーツだけではなく散歩中、バス待ち中や室内でも起こることがあり、注意が必要です。

 

 ヒトはカエルや魚などの変温動物とは違い36~37度の狭い範囲で体温を調節している恒温動物です。私たちの体では運動などにより常に熱が産生されますが、同時に異常な体温上昇を抑えるための調節機構も備わっています。暑い時は自律神経を介し末梢血管が拡張して皮膚に多くの血液が分布し外気へ熱伝導による体温低下を図ります。また汗をかけば、汗の蒸発によっても熱が奪われ体温の低下に役立ちます。発汗にも自律神経が関与しています。しかしこのような血流の分布や汗からの水分や塩分が失われる状態に対し、私たちの体が適切に対処出来なければ筋肉のこむら返りや、脳も血流が一時的に低下し立ちくらみを起こします。そして熱の産生と放出のバランスが崩れると体温が著しく上昇します。高体温は細胞毒性を持っています。このような状態が熱中症です。

 

 熱中症の症状は、労働、運動、介護などの現場で理解 しやすいよう重症度により分類されています。

 I度は立ちくらみ、筋肉のこむら返り、大量の汗などの症状があり、これらの症状があればすぐに涼しい場所へ避難し体を冷やし始め、意識がはっきりしていれば水分を与えるなど現場の応急処置で対応します。体を冷やすには衣服を脱がし、首、腋の下、太腿の付け根を水や氷で冷やします。霧吹きで体にぬるめの水を噴霧しうちわや扇風機で風を送るのも有効です。飲み物は冷たいスポーツドリンクや1ℓに1~2gの食塩を入れた食塩水を補給しま しょう。悪化する場合は病院へ搬送します。

 II度は頭痛、吐き気、体に力が入らない、 ぐったりするなどの症状があり、自分で水分・・ 塩分を摂れない時はすぐ病院に搬送します。

  III度は呼びかけや刺激への反応がおかしい、体がガクガクと引き付けるなどの症状があり、高体温となり体にさわると熱い状態です。呼びかけへの反応がおかしければ誤って水分が気道に流れ込むため、水分を与えるのは禁物です。特に意識がない場合は脳症状の疑いがあり、すぐに救急隊を要請し緊急で医療機関に搬送しますが、救急隊の到着を待つ間も体を冷やし続けます。 熱中症は“予防=最大の治療”といっても過言ではありません。熱中症の予防はまず、暑さを避けることです。日陰を選び、すだれ、カーテンなどで直射日光を防ぎます。服装は厚着を避け吸汗性の素材を利用し、日光の下では熱を吸収する黒色系は避けましょう。襟元はなるべく緩めて通気します。エアコン、扇風機は室内の人数などに合わせ調節しましょう。

 

 こまめに水分を補給することも大切です。軽い脱水状態ではのどの渇きは感じません。のどが渇く前から水分を補給しましょう。通常の水分補給はお茶、お水でよいです。 ヒトは暑い環境で3-4日経つと汗をかくための自律神経の反応が早くなって体温上昇を防ぐのが上手くなり、さらに3-4週経つと汗に無駄な塩分を出さないようなホルモンがでて塩分欠乏による症状が出るのを防ぎます。このようなことから、梅雨の合間に急に気温が上がったりまだ体が暑さに慣れていないと熱中症になりやすくなります。暑さに対する慣れ(暑熱順化)は日常運動することで獲得でき、日頃からウォーキングなどで汗をかく習慣を身に付けておくと熱中症にかかりにくくなります。 睡眠不足、風邪、下痢など体調不良時は暑い場所での作業は控えるようにしましょう。特に体温調節機能が低下しているお年寄りや体温調節機能が十分に発達していない小児・幼児は成人よりリスクが高く注意しましょう。また心臓病や高血圧などのお薬で、体温を調節する自律神経に影響したり、脱水傾向となることがあるため注意が必要です。

 

熱中症に気を付けて!正しい知識と、早めの対策でこの夏も暑さを乗り切 切りましょう。


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