ノエル通信

ノエル通信
VOL.7

ノエル通信

Vol.7

みなさまのお役に立つ情報や楽しい話題をお届けしようと思います。ニュースレターの名前は「ノエル通信」です。どうしてノエル通信なんでしょうね。その不思議にも追々せまってみたいと思います。

診療内容

 今回のテーマは"糖尿病性腎症"についてです。

 糖尿病性腎症とは、“糖尿病が原因で腎臓が悪くなった病気”です。ノエル2号で簡単にご説明しましたが、腎臓の働きは尿を生成して老廃物や余分な水分を体外に排泄し、体内を一定の環境に維持しています。また、血圧の調整や、造血ホルモンを作ったり、骨の量を保つ働きもあります。ですから腎臓の機能がおちてくると、体液管理がなされないだけではなく血圧、造血、骨量などにさまざまな異常がおこります。末期腎不全に到った場合は腎移植、血液透析、腹膜透析の三つの腎臓の機能を補う治療がありますが、透析になってしまう腎臓病の原因は糖尿病性腎症が第1位です!ですから糖尿病になると、腎臓の働きの低下を早期に発見して、生活習慣の改善、食事療法、薬剤による予防治療をしっかりすることにより透析患者さんを減らすことも出来ます。

 では糖尿病になるとどうして腎臓が悪くなるのでしょうか。糖尿病はインシュリンという血糖を下げる物質が出なくなったり効かなくなったりして血糖が高くなる病気です。腎臓には糸球体という毛細血管の塊があってフィルターの働きをして老廃物をろ過していますが、血糖が高い状態が続くと糖分の多い血液をろ過するため糸球体の構造が破壊され、蛋白質が尿中に漏れ出てしまうようになり腎臓に障害を起こします。
 糖尿病性腎症は進行具合により第1期から第5期に分類されます。

1期には糸球体でのろ過が上昇する時期があります。この変化は高血糖によるものですので、血糖に対する治療を行なえば正常に戻ります。2期になると尿中に蛋白の一種であるアルブミンという物質がでてきます。この時期には検尿のテープでみても蛋白は 陽性には出ないので、微量アルブミン尿といわれます。 この段階できっちり治療すると元に戻りますので、早期発見が重要になります。さらに進んで3期になると糸球体でのろ過が徐々に低下してきて腎機能が落ちてきます。この時期には普通の検尿テープでも蛋白が陽性となり、4期には尿毒症と呼ばれる症状(むくみ、倦怠感、吐き気など)があらわれ、5期には透析が必要です。しかし生活習慣の改善などにより3期以降でも進行を遅らせることができます。

治療のアドバイス

 治療は早期には血糖値のコントロールが重要です。血糖値の目安であるHbA1cは少なくとも6.5%未満(2012年からはHbA1c/NGSP7.0%未満)をめざします。そのためにはカロリーコントロールや運動が大切です。微量アルブミン尿が出てくる2期になると血圧のコントロールが大切となります。腎臓はレニンという物質を分泌し、アンジオテンシンⅡという物質を増やして血圧を維持していますが、腎障害が進むとどんどんアンジオテンシンⅡが増えて高血圧となってしまいます。全身の高血圧は勿論ですが、糸球体の中が特に高血圧になっていると云われています。そこでアンジオテンシンⅡを抑えるお薬を使います。これは降圧薬の一種ですが、全身の血圧を下げるだけでなく、特に糸球体の中の圧を下げる働きがあります。
 血圧の治療目標は130/80mmHg未満を目指しましょう。腎症が進んでくると食事療法が変わってきます。蛋白質を取りすぎると老廃物が増え、腎臓に負担がかかるため食事は蛋白質を制限する必要があります。蛋白制限により自分の体の蛋白がエネルギー源として壊されないようカロリーは充分とる必要があります。また他の腎不全に比べて、むくみ、胸水、腹水など全身に水が溜まり易い傾向があり、全時期をとおして、特に3期以降は減塩は必要です。脂質異常症を治しておくのも大切です。禁煙や睡眠不足を避けるなどの生活管理もして下さい。

スタッフを紹介します

 はじめまして。午前診の月曜日と水曜日に勤務している看護師の福島礼子です。今年の2月から勤務しています。週2回なのでまだまだ「新しい看護師さん?」と声を掛けられることが多いのですが患者様と病気のことやそれ以外のこと、いろいろなお話をするのが仕事の楽しみの一つです。解りやすく丁寧にお話が出来るように心掛けていきたいと思っています。これからもよろしくお願いします。

編集後記

 最近、少しお待たせする事が多くなってきました。「予約時間に来ているのに・・・。」とずいぶん不愉快な思いをなさっているだろうなと気になっています。当院は完全予約制ではございませんが、出来るだけ待ち時間を少なくと予約時間を決めさせていただいております。が、ご迷惑をおかけしているのが現状です。今後もできるだけお待たせしないよう努力いたします。(松本)

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